注意喚起情報 Alert info
2018年08月31日
マクロ付き旧Word形式への注意
マクロ付き旧Wordファイル
Word 2003以前の形式である.doc形式を悪用し、マルウェア感染させようとする事例が増えています。
メールに添付された.docファイルをクリックさせようとするタイプのものや、メール本文のリンクをクリックすると.docファイルのダウンロードが開始されるタイプのものがあり、いずれも実行するとWord文書にマルウェア感染させる目的のマクロが含まれていたケースが多く報告されています。
旧Wordファイルの注意点
Word 2003以前で利用されていた.doc形式と、Word 2007以降で利用される.docx形式には、次のような違いがあります。
内容 | Word 2003以前(.doc) | Word 2007以降(.docx) |
---|---|---|
ファイルサイズ | 大きい | 小さい |
新機能対応 | 非対応 | 対応 |
マクロの有無 | 含まれる場合がある | 含まれない |
この表のように、従来の.doc形式にはデメリットが多く、マクロによるマルウェア感染の可能性も高いこと踏まえ、.doc形式のファイルを開く際には細心の注意をお願い致します。
NetStableでの検知
NetStableでは、旧Word形式(.doc)にマクロが含まれるファイルを、メールで受信したことを検知するシグネチャを、2018年4月11日にリリースしています。
- 2000875 Office Macro file receive e-mail 1 (検知)
- 2000876 Office Macro file receive e-mail 2 (検知)
- 2000877 Office Macro file receive e-mail 3 (検知)
また、旧Word形式(.doc)にマクロが含まれるファイルを、HTTPでダウンロードしようとする通信を検知するシグネチャを、2018年4月11日にリリースしています。
- 2000874 Office Macro file download from Global-IP (検知)
4月の検出状況によると、約30%の組織でマクロ付きWordファイルの受信・ダウンロードが行われていることが分かりました。
.doc形式のファイルが添付されたメールは、リスクがあるため開封しないようにしてください。
まとめ
- メールの添付ファイルやリンクより、マクロ付きのWordファイル
- 旧Wordファイルの.doc形式には、マクロが含まれる場合がある
- 旧Wordファイルの.doc形式はデメリットが多い為、.docxに移行した方が良い